Story

わたし、どういきればいいんだろう・・・
デジタル化の波が押し寄せるテレビ局。
外資の参入。
その大きなうねりの中で花形キャスター陽子がみたものは・・・
Story
原 陽子(岡本美沙)(34歳)、地元のテレビ局・福岡中央テレビ(HCT)の売れっ子ニュース・キャスターだが、今、職業上の大きな曲がり角に立っている。
経営難に直面したHCTの企業合理化や、キー局のBSデジタル放送や地上波のデジタル化という地方局の根幹を揺るがす事態にも直面していたのである。
陽子は、職場の上司で恋人・森嶋純一(四方堂亘)(43歳)に、キャスター専任を働きかけるが、森嶋の反応は鈍い。
陽子の相談相手であり、局内で唯一心を許している深町誠治(小田壮史)(28歳)は、社会部の放送記者。正義感が強くHCT労働組合の書記長を勤めている。
ある夜。陽子は、深町とともに中洲の行きつけのバー『ぼっけもん』(ママ役 沢田亜矢子)に出かけ、一人の若い女性と出会う。
数日前から勤め始めた塚本詩織(内田宏美)(26歳)。福岡を拠点に活動する劇団の看板女優の詩織と陽子は初対面だが惹かれ合う。陽子は、詩織が大牟田市の出身だと聞いて、さらに、親近感を覚える。東京で生まれ育った陽子だが、父親の謙作も大牟田出身だったからである。
福岡中央テレビ(HCT)に激震が走る。臨時組合大会で、深町は衝撃的な事態を報告する。
ドイツの巨大メディア企業・グゥッテン社がHCTに資本参加して、東南アジア向けの衛星放送局に改編しようというのである。
陽子は、母・貴代子(星 百合子)(62歳)から、父・謙作(入川保則)(64歳)が肺ガンで余命三ヵ月という知らせを受ける。ショックを受けた陽子の脳裏に浮かび上がる父・謙作との相克。
陽子は、詩織と再会。詩織が、『ぼっけもん』を辞めたのは、全国的な女優をめざして上京するための資金稼ぎだという。そんな詩織が、奇妙な質問をした。
詩織「『ひだるか』って言葉知ってますか?」
陽子「スペイン語?」
詩織「大牟田の方言で、「ひもじくてダルイ。おなかは空いてるんだけど、ダルくて動く気力が湧かないって意味なんですけど…。私、博多にいたら、ずーっと『ひだるか』のままかなって…」
陽子「わかるな。その気持。私も今、何だか『ひだるか』状態。私も詩織ちゃんに負けないように頑張らなくっちゃ」
陽子は、深町とともに「三井・三池争議」をテーマにした番組を企画し、制作にかかる。
はたして、陽子の思いは届けられたのか?また、陽子はどう生きるときめたのか?
INTArview インタビュー
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DIRECTOR 監督
Director 監督 >> 港 健二郎
昭和22年 大牟田市に生まれる
昭和45年 早稲田大学第一文学部卒業
鹿島映画社(現カジマビジョン)を経て、フリーの映像作家。
《主な作品》
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記録映画「核トマフォーク」日本映画復興会議奨励賞
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科学映画「分ける」教育映画祭優秀賞
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火曜スペシャル「燃えるマニラの女たち~フィリッピン革命を支えた女性キャスター」(テレビ東京)ギャラクシー賞
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NHKハイビジョンソフト「レーチェルの思い出」
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音楽ドキュメンタリー「荒木 栄」(音楽センター)
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Time21「特別少年院」(日本テレビ)
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NHK-BS2「異次元世界へ突入するゲーム」
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テレメンタリー「ある女優の挑戦」(テレビ朝日)
産業遺産ビデオ「黒ダイヤとよばれて~三井三池と筑豊」《劇映画脚本》
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「よみがえれ歌」第4回城戸賞準入選
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「洋子・32歳・夏」第5回城戸賞ベスト4

MUSIC 映画音楽
「ひだるか」の映画音楽は主演のピアニスト・作曲家、岡本美沙が制作。3歳から音楽教育を受け、大阪音楽大学に進学し、クラシックをみっちりと学んだ本格派。
その岡本はアルゼンチンにも留学経験のあるタンゴピアニストでもあるゆえ、曲想はタンゴっぽい。
テーマ曲、「届かない声、伝わらない涙」はタンゴを意識したバイオリンとのデュオ曲。演奏はタンゴバイオリニスト、柴田奈穂。
また、大牟田出身のブルースギターリストの塩次伸二をむかえ、岡本とのコラボ曲「FUZE」も映画ラストシーンでとても音楽が効果的に使われている。
映画ご観覧アンケートでも「音楽が良かった」と好評をはくしている。

ひだるかサウンドトラックつきあかり”
映画『ひだるか』 Sound Truck。
岡本美沙First Album。
バイオリンの柴田奈穂とのデュオ曲「届かない声、伝わらない涙」は映画「ひだるか」の
テーマ曲。
主に、バイオリン柴田とのデュオ曲が多く含まれている。
映画で使われた曲は打ち込み音源の物も使ったが、このアルバムに関しては、アコースティックアレンジにリアレンジしたものを収録。
1.GET WAY
2.届かない声、伝わらない涙(Piano&Violin)
3.つきあかり
4.Mi Melancolia
5.弾く人(ハジクヒト)
6.届かない声、伝わらない涙
7.Luna de Vieja
8.第二章
9.Fuze
■2005年9月
All Songs Written by Angelita Misa Okamoto/岡本美沙